政策
衆議院マニフェスト(第47回衆議院議員選挙)
突然の解散総選挙。安倍総理の自己都合による「今のうち解散」です。
消費税10%の先送りは、維新の党が中心となり、いち早く11月4日に増税凍結法案を出しました。これに賛成すれば良かっただけで、わざわざ衆院選に税金700億円を費やすより、他にやるべきことがあったのではないでしょうか。
この際、アベノミクスの「その先」を考える大事な機会となります。景気は急速に冷え込んでいます。物価は上がり、サラリーマンの実質収入は下がっています。第一の矢、第二の矢が飛んでいる間にやるべきことをやらず、今、アベノミクス全体が沈みつつあります。既得権益に斬り込み、実体経済を成長させる第三の矢が、かけ声だけに終わっているからです。
「岩盤規制をすべて打破する」「国会議員定数削減を必ず実行する」・・・安倍総理の「約束」の履行状況が問われる選挙です。
「身を切る改革」「徹底行革」「既得権益とたたかう成長戦略」は、自民党にできるのか。それを断行してきた実績を持つのは誰なのか。
橋下徹は、江田憲司は、本当にそれをやってきました。かけ声だけではない、「実のある改革」を、維新の党の手で断行させてください。
失われた「第三の矢」を、維新の手で。
日本には、「三」が足りない。
第一の矢は飛んだが失速気味。第二の矢はもう限界。第三の矢は手付かず。
成長戦略、規制改革、地方の活力で、実体経済の成長性を高める。
農業改革、エネルギー改革、医療改革。
自民党の支持基盤を解体する改革は、自民党にはできない。
既得権益のしがらみのない、維新の党だからできる。
「身を切る改革」「徹底行革」を、維新の手で。
日本には、「7」が足りない。
「行革7:増税3」が財政再建と経済成長を両立する「アレシナの黄金律」。
自民党は財政再建を強調するが実態は歳出膨張とバラマキ。増税一辺倒で経済を殺す、最悪のやり方。
歳出削減はどこにもない。リーマンショック後の麻生補正で膨らんだ100兆円超の財政規模を全く縮減できていない。
天下り復活、独立行政法人、官民ファンドと「官の植民地」を温存、拡大。
国家公務員給与、議員歳費も上げ、議員定数削減も知らんぷり。
「身を切る改革」「徹底行革」ができるのは維新の党だけ。
忘れ去られた「社会保障制度改革」を、維新の手で。
年金制度は深刻な空洞化。
「アベノミクス失敗ならやがて年金破綻」が政府の試算でも。
社会保障経費はとめどない膨張。しかも消費税増税分も公共事業バラマキに流用。
払い損のない積立方式への移行、年金目的相続税の導入、「負の所得税」で最低生活保障。
正規/非正規の区別のない、「同一労働同一賃金」の公平公正な雇用制度改革。
先送りしてきた課題を真正面から改革できるのは維新の党だけ。
「地方創生」は地域で決める、維新の手で。
官僚統制による「官製市場国家」は日本衰退の原因。
「地方創生」の名の下の5兆円予算枠は過去の失敗の繰り返し。
上から目線で地方にばらまく中央集権体制を、グレートリセット。
地方にできることは地方に任せる、道州制を軸に「自立」と「分権」の国家像へ。
その一丁目一番地は「大阪都構想」。
地方から国を揺さぶり動かしてきた、維新の党だからできる。
維新が変えた。維新だからできた。
~大阪府・市における改革の実績~
まず自分に厳しく―
市長報酬42%カット、退職金は81%カット
- 職員給与カット(最大▲14%)、管理職手当(▲5%)、退職手当(▲5%)、年間削減見込額▲136億円
- 民間より高かった市バス運転手の給与を2割引き下げ
- 事業をゼロベースで見直す「市政改革プラン」で歳出を年間▲397億円削減、計画に対し95%の達成率
- 天下り先だった外郭団体を72団体→18団体へ▲54団体削減(平成26年度末)
外郭団体への天下り人数も▲748人と半減(市長就任前1487人→平成25年7月739人) - 競争性のない随意契約を一掃。件数は325件→14件に。金額で▲約279億円(87%減)
- 経常収支不足額は縮減 ▲約217億円
決算ベースで黒字財政を実現、さらに約200億円の積立金を創設(平成25年度)
市債残高も削減(一般会計・臨時財政対策債除く)▲約1395億円
→これらの行革により、保育園や保育ママといった子育て支援、塾代助成バウチャー支給、小中学校へのクーラー設置といった「現役世代・次世代への重点投資」に270億円の財源を投入可能に。平成27年度予算では369億円に増える見込み。
議員も身を切る―
府議会定数2割削減の公約を断行(定数109→88に)
府議報酬3割カット、政務調査15%カットを実現
安倍政権は、できましたか?
第三の矢は、飛んでいない。
ダボス会議で「今後2年で、残された岩盤規制をすべて打破」と高らかに宣言。
→できていますか?
-
農業改革
「減反廃止」→主食用コメからの転作奨励、生産調整は強化
「農協改革」→農協の自己改革を見守る
「新規参入」→最大の岩盤(企業参入解禁)に手を付けず -
医療改革
「混合診療」→「選択療養」方式も医師会の反発で暗礁に
「医学部新設」→東京圏(成田)は「検討」のまま1年以上放置
「新規参入」→企業参入解禁等には手を付けず -
電力改革
「2020年に日本の電力市場は完全に競争的な市場に」
→発送電分離は先行き不透明
→送電系統に接続できない再エネ電力会社5万社
→大手電力会社の優位は変わらず
→→→業界団体、族議員の反対もあり、弓に矢をかけられず。かけ声どまり。
第二の矢は、あらぬ方向に。
公共事業バラマキ一辺倒ももう限界。公共事業の未消化16兆円。何のための増税か。
「身を切る改革」は、約束違反のお手盛り。
- 国会議員定数削減 党首討論で「やりますよ」と約束→2年たってもゼロ回答。
- 国会議員歳費 2割カットを元通りに、満額支給で26万円アップ!
- 国家公務員給与 7.8%カットを元通りに。7年ぶりの給与引き上げで人件費総額820億円増。
天下り復活
→特に政府系金融機関で、トップへの天下りが復活
- 日本政策金融公庫 民間→財務省OB
- 国際協力銀行 民間→財務省OB
- 商工組合中央金庫 民間→経産省OB
独立行政法人、官民ファンドには官僚の現役出向を推進
→「役人天国」が復活中!
第一次安倍政権の約束だった公務員制度改革は骨抜きに
維新が変える。改革メニュー13
- 「身を切る改革」「徹底行革」で財源を生み出す
- 「政治とカネ」に終止符
- 「脱・公共事業バラマキ」の経済対策
- 「稼げる国」へ、徹底した競争政策
- 「道州制」は日本改革特区
- 総理官邸を国家戦略の司令塔に
- 統治機構改革のための憲法改正
- 原発フェードアウトと「自然エネルギー立国」
- 多様性こそ国家の活力。多様な人材を育てる教育改革
- 先送りにNO!社会保障制度改革
- 女性の力を引き出す
- 現実的な外交・安全保障政策を貫く
- 震災復興は地元目線で
それでいいのか!アベノミクス
異次元の金融緩和によるアベノミクス一本目の矢は、円高を是正して株価を押し上げ、経済回復へのかすかな光をもたらしました。
しかし、二本目の矢は、的を大きく外しました。公共事業のバラマキは、現場のニーズや事情もおかまいなしに進められ、工事着工も予定通りに進まず、地方の経済を押し上げることはできませんでした。
そして、成長戦略としての第三の矢は、弓弦に掛けられたまま放たれませんでした。民間の創意工夫や挑戦を可能にする規制改革は既得権益の壁に阻まれて手つかずのままで、産業の競争力を高めることができませんでした。
この間、一部の大企業の利益だけが増大し、地域経済は消費税増税以降急激に冷え込みました。金融資産を持つ者と持たない者、大都市と地方、大企業と中小零細企業との格差はますます拡大し、国民の不安が大きくなっています。異次元の金融緩和にのみ頼り切ったアベノミクスでは、もはやこの国の経済を再生させることはおろか、国民の生活を守ることもできません。
維新の党は、この国を再生させるために地方から立ち上がりました。維新の党は、規制改革を阻む既得権益者と一切手を組んでいません。だからこそ、真の改革者として、この国のあり方を根本から変えることができるのです。私達とともに、この国を地域から立て直しましょう。
1.「身を切る改革」「徹底行革」で財源を生み出す
- 国民との約束である「身を切る改革」(定数・歳費)を徹底。国会議員歳費を3割カット、議員定数を3割削減。
- 官民比較のあり方を変え、民間より高い水準となっている公務員給与を削減。ほとんどの対象者が「優良」評価となっている勤務評価を変え、年功による自動的な昇給も見直し。これらにより国・地方の公務員総人件費2割=5兆円削減を実現する。
- 独法改革、官民ファンドや基金の整理、政府資産の売却により財源を生み出す。
- 独法の資金管理を国が一括管理する。民間では常識の子会社資金一括管理システム(キャッシュマネジメントシステム)を導入。ため込まれた「独法埋蔵金」を国庫返納させ、国からの交付金を半減。10年間で7.5兆円の財源。
- JT、日本郵政、NTT、日本政策金融公庫、日本政策投資銀行、国際協力銀行はじめ政府関係機関の保有株式を原則全て売却する。総額約25兆円以上の財源。
- 歳入庁設置(国税庁と日本年金機構の徴収部門の統合)により税と社会保険料を一体徴収。徴収漏れとなっている「消えた保険料」数兆円規模の増収を図る。
- 経済成長/歳出削減/歳入改革のバランスの取れた基礎的財政収支(プライマリーバランス)赤字ゼロへの工程表を作る。
- 「財政責任法」の制定。国・地方の財政制度に発生主義と複式簿記を導入する。国の債務残高低減等、財政運営の基本方針を定める。
2.「政治とカネ」に終止符
- 「政治とカネ」に関する総合的な制度の見直しを行なう。
- 個人献金を促す措置を講じ、企業団体献金を禁止する。
- 国会議員の文書通信交通滞在費(月100万円)の使途を公開する。
- 政治団体の世襲を制限し、3親等内の親族が政治団体及び政治資金を引き継ぐことを禁止する。
- 1000万円以上の借入金の報告を義務付ける。
- 大臣、副大臣、政務官の株式取引等を制限、利益相反を防止する。
3.「脱・公共事業バラマキ」の経済対策
- 景気が悪くても消費税10%に自動的に上げる「景気条項の削除」に反対。
- 費用対効果の悪い消費税の軽減税率や一律の給付金ではなく、マイナンバー制度を前提に「給付付き税額控除」を実現。必要な人に必要な額の生活支援を行なう。
- エコ住宅減税を拡充。住宅の環境性能とエネルギー効率を高め、住宅購入の負担を軽減する。
- 円安対策として、特に地方で負担の大きいガソリン税の減税を行なう。
- 教育バウチャーの低所得世帯への支給で貧困と学力低下の連鎖を断つ。
- 結婚資金や子育て資金を対象とした贈与税の非課税制度の創設で、結婚や出産を後押しする。
- 保育、介護等の福祉分野の低賃金対策として、雇用増の場合の処遇改善交付金を期間限定で予算措置する。
- 被災地を中心に地方のまちづくりにおいて地産地消の自然エネルギーの供給とコジェネレーション(熱電併給)の先駆的なスマートコミュニティ整備事業を推進。
4.「稼げる国」へ、徹底した競争政策
- すべての産業分野で競争政策三点セットを徹底。
- 補助金からバウチャーへ、供給者から消費者優先へ。
- 新規参入規制の撤廃・緩和を行なう。
- 敗者の破綻処理制度を整備、速やかな市場への入退出と再挑戦を可能に。
- 医療・福祉の成長産業化
- ビッグデータの活用により医療の標準化を進める。
- 診療報酬点数の決定を市場に委ねる制度へ。
- 患者が望む先進医療を適時適切に受けられるよう、混合診療を解禁する。
- 医療法人、社会福祉法人の制度改革で株式会社の参入促進。医師以外の民間経営者が病院経営を担えるよう規制改革。
- 子育てサービスの成長産業化
- 利用者が子育てサービスを選び、競い合いによる量と質のレベルアップが実現するよう、保育バウチャーを導入する。
- 小規模・家庭的保育を含めた多様なサービスの新規参入と規制改革を進め、それにより待機児童を解消する。
- 保育園への株式会社の参入を促進する。自治体、社会福祉法人の保育園とのイコールフッティングを確保する。
- ワークライフバランスの社会基盤を作る。子育てと両立できる在宅ワークを推進する。
- 農業の成長産業化
- 減反廃止とコメ輸出の推進。戸別所得補償制度の適用対象を主業農家に限定する。
- 農協から農家のための農業政策へ。農協法改正→地域農協における金融部門の分離、JA全中の抜本改革、JA全農は地域別に株式会社化。第二・第三の農協の設立を推進、競争原理を導入する。
- 農地法改正→株式会社の土地保有で新規参入促進。ゾーニングと転用規制で農地を守る。農業委員会の制度改革を進める。
- 官製インフラビジネスを開放
- 上下水道の民間開放を推進。自治体のノウハウと人材を活かして世界最高品質の水メジャーに。電力、ガス等とも一体化した総合インフラ事業への展開を進める。
- 地下鉄、バスの民営化で運賃引き下げ。
- 地方公営企業の民営化にあたっての議会議決要件の緩和。
- 上記を進めるための包括的な法整備を進める。
- 通信市場を開放。
- NTTの完全民営化を実現し、インフラとサービスの資本分離を実行する。
- 周波数オークション導入のため電波法を改正する。
- 電波利用料の引き下げで、電力のスマートメーター、遠隔医療はじめ多様な通信サービスの開花を促す。
- 観光・文化を新しい日本の「稼ぎ頭」に
- シンガポール型の統合リゾート(IR)を実現するための法制度を整備する。
- 2020東京オリンピックに向けて全国で空き家や空き部屋を活用し、ホテルにかわる都市型「民宿」を可能にする規制改革を行なう。
- 2025国際万国博覧会の大阪招致、リニア中央新幹線の同時開業等により、双極型さらには多極型の経済成長を実現する。
- 地方空港の「選択と集中」。国際ハブ空港の機能を強化し、空港民営化を推進する。
- 文化団体への寄附金税額控除の推進、「休眠預金」(年間500億円)も一部、活用する。
5.「道州制」は日本改革特区
- 中央集権体制から道州制に移行する。国の役割を絞り込み、国の機能強化と地方の自立を実現する。
- 国の省庁出先機関は原則廃止、職員(20万人)の地方移管を進める。
- 道州制基本法を制定。道州制への移行で広域の都道府県合併を行なう場合、特例的に域内での「条例による法律の上書き」を認める。
- 消費税を地方税化。地方の自立のための基幹財源と位置づけ、税率設定を地方に任せる。
- 国が需要額を算定して交付する地方交付税制度(16.9兆円)は廃止。新たな財政調整制度として、調整財源の配分を地方が合議で決める地方共有税を創設する。
- 北海道を道州制特区と位置づけた「道州制特区推進法」を他府県の道州制移行にも活用する(平成27年度見直し予定)。
- 「大阪都構想」はじめ、大都市制度においても地方自治体や住民の発意により多様な制度設計を可能とする。
6.総理官邸を国家戦略の司令塔に
- 霞が関改革(内閣による機動的な組織再編、人事権の一元化、公務員採用戦略等)を実行する。
- 各府省設置法をすべて政令に。内閣による弾力的な省庁再編を可能にする。
- 財務省主計局から内閣予算局(新設)に予算の企画立案機能を移管する。
- 人事院、総務省(行政管理局管理官)、財務省(主計局給与共済課)を統合し、内閣人事局を強化する。
- 首相が年100日は海外に行けるような国会運営を行なう。
7.統治機構改革のための憲法改正
- 広域地方政府として道州制を憲法(92条)に明記する。
- 首相公選制を導入する(憲法67条改正)。
- 道州制導入後、一院制国会を実現する(憲法42条改正)。
- 米国会計検査院(GAO)型の強力な会計検査機関を国会に設置する(憲法90条改正)。
- 憲法改正への国民的議論を喚起する(憲法96条改正)。
- 政治、行政による恣意的憲法解釈を許さないよう憲法裁判所を設置する。
8.原発フェードアウトと「自然エネルギー立国」
- 電力自由化の推進。発送電分離と電力の市場取引の拡大。送電系統の強化を国家事業として推進する。
- 所管省から切り離し、電力自由化の改革プロセスを監視・提案する第三者機関「電力改革委員会」を創設する。
- 地産地消型の小規模分散電源の立地促進。日本の国土の特性を活かした「自然エネルギー立国」へ推進法を制定する。
- 原発依存から脱却。安全規制、使用済燃料の総量規制・中間貯蔵、損害賠償のそれぞれにつき、ルール化を行なう。
- 過渡期マネジメントを確立する。市場メカニズムによる電力需給調整を行い、原発廃炉と東京電力の破綻処理を進める。
- 電力市場につき、発送電分離と送電系統への接続の平等、再生可能エネルギーやコジェネレーション等の導入促進で、既設原発は市場競争に敗れ、フェードアウトへ。
- 「核のゴミ」の最終処分の解決なくして原発再稼働なし。「原発再稼働責任法」を制定。
- 破綻の明らかな核燃サイクルは廃止。廃炉技術と次世代原子炉の研究は継続、そのために既存の原子力研究機関を改組・再編する。
- メタンハイドレート等の海洋資源の開発と実用化を推進する。
9.多様性こそ国家の活力。多様な人材を育てる教育改革
- 教育予算の対GDP比を他の先進国並みに引き上げる。
- 公設民営学校の設置等、地方の発意で多様な教育のあり方を可能にする。
- 多様な教育提供者の競い合いによる教育の質と学力の向上をめざし、教育バウチャーを支給する。
- 教育委員会制度を廃止し、選挙で住民から選ばれた首長が教育目標を設定する。
- 学校での授業と企業でのインターンシップを並行して進め、切れ目なく職業人を育てる「デュアルシステム」によるキャリア教育を推進する。
10.先送りにNO!社会保障制度改革
- 社会保険としての受益と負担をバランスさせる。受益(給付)と負担(保険料)を明確化し、適正な保険料の設定・適正な給付を実現する。
- 高齢者向け給付を適正化する。高齢者雇用の創出を図った上で年金の支給開始年齢を段階的に引き上げ、医療費の自己負担割合を一律とする。年齢で負担割合に差を設けるのではなく、所得に応じて負担割合に差を設ける。
- 公的年金制度は払い損がなく世代間で公平な積立方式へ移行する。
- 公的年金制度において、世代別勘定区分を設置する。原則として、同一世代の勘定区分内で一生涯を通じた受益と負担をバランスさせる。
- 高齢化で増える相続資産への課税ベースを拡大、年金目的特別相続税を創設する。(相続金融資産20兆円、税率10%と仮定すれば税収2兆円)。
- 最低生活保障につき、給付付き税額控除はじめ「負の所得税」的な考え方を導入する。その前提となる所得と資産の正確な把握のため、マイナンバー(納税者番号)制度を充実させる。
- 診療情報の登録を推進し、ビッグデータの活用で医療費の抑制と医療の質の向上を同時に実現する。
- 地域における医療と介護の切れ目ないサービス提供。がん患者の緩和ケアはじめ、わが家で療養できる在宅医療の基盤を整備する。
- 医療等に関わる消費税制の見直し。
- 臨床研究の不正が続発したことを受け、企業との癒着を排し、信頼回復と透明性、被験者の保護、研究の健全な発展へ法制度の整備を進める。
- 2兆円もの内部留保を抱える社会福祉法人等の制度を改革。社会保険病院、厚生年金病院の非課税措置による優遇を見直し。提供者間のイコールフッティングを確保する。
- 「同一労働同一賃金法」を制定し、正規/非正規の区別のない雇用労働制度へ。労働移動を阻害する年功序列型の職能給から、同一労働同一賃金を前提とする職務給へ転換する。
- 国・自治体が率先して正規/非正規の待遇格差を是正する。
- 労働市場の流動化と労働移動時のセーフティネットの充実を同時に推進する。
- 6兆円にのぼる労働保険特別会計の積立金の活用。費用対効果の疑問視される「雇用保険二事業」の天下り独立行政法人による公的職業訓練を徹底的に見直す。
- 精神医療における向精神薬の多剤大量処方をレセプトチェックで是正する。
- 障がい者を納税者に。就労支援を促進する。
11.女性の力を引き出す
- 出産・育児期に就労率の下がる日本独特の女性のいわゆる「M字カーブ」を解消。高齢者雇用率、女性雇用率を設定し、ぺナルティよりも減税等のインセンティブで誘導する。
- 地域の権限で多様な子育て支援サービスが提供できるよう規制改革を進め、女性が職場で働き続けられる環境と制度を構築する。
- 女性においてはすでに正規・非正規雇用が逆転。介護離職も多く、その多くは非正規でしか復職できない。正規/非正規を問わない「同一労働同一賃金」を女性が働く環境整備としても実現する。
- 子育てしながら働けるよう、駅ナカや駅チカで保育所とオフィスを複合した「準・在宅ワーク」の拠点を整備する。
12.現実的な外交・安全保障政策を貫く
- 自主防衛力の強化。尖閣諸島、小笠原はじめ起こり得る事態に切れ目なく対応する「領域警備法」を制定。自衛隊、海上保安庁はじめ、あらゆる政府機関が連携して、領域における実効支配力を強化する。
- 偶発的な武力衝突を回避するため、日中当局間の「海上連絡メカニズム」等の措置を取れるよう、自衛隊および海上保安庁が体制を構築する。
- 集団的自衛権の問題については、自国への攻撃か他国への攻撃かを問わず、わが国の存立が脅かされている場合において、現行憲法下で可能な「自衛権」行使のあり方を具体化し、必要な法整備を実施する。
- 日米同盟の深化と在日米軍の再編を着実に進める。同時に、普天間基地については固定化を招くことなく、合意可能な基地移設の包括的解決を目指して日米が沖縄と対話を重ねる。
- 法と正義を活用し、尖閣諸島については、中国に国際司法裁判所への提訴を促す。
- 北朝鮮の核・ミサイル、拉致問題については国際社会と連携して断固たる措置を実施する。
- アジア太平洋地域の自由貿易圏構想の実現に向けて、TPP、RCEP、日中韓FTA等、域内経済連携に積極的に関与し、地域の新しいルール作りをリードする。
- 日中首脳が戦略的互恵関係の基本原則に立脚し対話を重ねる。国際社会の普遍的価値観を中国と共有できるよう、安全保障や経済における多国間協議の枠組みを活用する。
- 日韓の歴史問題等に関する意見の違いを違いとして認識しつつ、未来志向の協力関係を再構築する。
- いわゆるヘイトスピーチについて、国連人種差別撤廃委員会からの勧告の趣旨も踏まえつつ、規制のあり方を具体化する。
13.震災復興は地元目線で
- 平成27年度に見直し予定の「道州制特区推進法」に北海道だけでなく東北地方を加え、道州制を視野に入れた権限や財源の移譲を進め、被災地はじめ東北6県の発意で復興と再生を実現する。
- 巨大なコンクリート防潮堤に代表されるハード偏重からソフト重視の復興支援策へ転換する。
- 復興は人づくりから。地元の大学に地域の若者を集め、東北で起業する環境を整備する。
- 東電福島第一原発事故の収束は国家プロジェクトとして国が責任を持ち、東電任せにせず世界から技術と人材を集めて実施する。
- 「子ども被災者支援法」の基本理念に基づき原発事故被害者の生活再建支援を最優先にする。