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国会議員団松野頼久記者会見

【2015.09.24】松野頼久代表 定例会見


平成27年9月24日(木) 松野頼久代表会見における発言


先週は安保法案や内閣不信任案の採決があり、本国会の山場が終了しました。
違憲の法案を強行採決して国民の不安が高まっているのは各種世論調査にも現れています。安倍政権の強引な国会運営は、本当に問題だと思います。
我が党としては、一致団結し1人のこぼれもなく、不信任決議案、安保法案の採決に臨めたことをご報告させていただきます。
私からは以上です。


【野党間の協力について】
Q:共産党の志位委員長からの選挙協力の呼びかけについて。
A:まだ直接お話を聞いておりませんし、どのような内容なのか報道ベースでしか分からないので、コメントは控えたいと思います。
どなたでも、どこの党でも、お話があればお目にかかることはいたします。まずお話を聞いてみないと分からないというのが現状です。
これは一般論ですが、例えば去年の選挙でシュミレーションすると、野党の得票数に共産党の得票数を加えると当選結果がかなりひっくりかえることも確かです。
2009年に民主党が政権交代を実現した選挙で共産党が150くらいの選挙区でしか候補者を立てなかったことも政権交代の原動力になったのではないでしょうか。
選挙分析的に考えると、ということですが。
共産党の皆さんも野党がバラバラの状態なので心配されているのではないかと思います。
細かいことは、きちんとお話を聞いてからでないと何とも申せません。
Q:野党再編の際、共産党はいっしょに組める対象として考えているのか。
A:再編の仲間ではないと思います。
ひとつの党になることは、有り得ないと思います。
Q:志位委員長と岡田代表が近々対談するという話もあるが、維新に対しての働きかけなどは。
A:まだありません。
Q:岡田代表は記者会見でも他党との協力には非常に慎重であり、今回の志位委員長からの話に対しても慎重です。このような岡田代表の態度についてどう受け止めているか。
A:私は岡田代表をすごく信頼できる方だと思っておりますし、大きなことは言わないけれども言ったことはちゃんとされる方なので、慎重に行動されているのではないかと思います。
Q:岡田代表は先日、松野代表の地元である熊本で野党再編について「解党ありきではない」、「民主党と維新の党がきちんと話し合いをすべきだ」と述べていますが。
A:その通りだと思います。
本国会が終了した後、政策のすり合わせや選挙協力をするための協議機関の話を具体的に進めるため、明日、再び党首会談を行います。
Q:昨日、岡田代表と対談なさったようですが、話の中身や目的などは。
A:はい、お目にかかりました。
公式の会談ではないので、中身は割愛させていただきます。
Q:野党再編について、次の国政選挙に向けての大まかな目処やスケジュール、あるいは、この段階までに野党の話し合いを進めていきたいというような青写真などは。 
A:来年7月に国政選挙である参議院選挙がありますから、それまでに、どうやったら勝てる体制を作れるかということだと思います。
私は就任直後から、年内100名規模の改革新党をと申しています。
時期が若干ずれるかも知れませんが、少なくても来年の参議院選挙を見据えて、有権者の皆さんに選択肢を示せるような形を作っていかなければいけないと思っています。


【安保法制について】
Q:今後の安保政策について、成立した法律を廃案にして改憲を目指すのか、それとも現行の9条を前提に安保政策を考えるのか、その辺りはいかがでしょうか。
A:我々が出した法案にある、日本を守るための自衛権の範囲でしか日本は武力行使をしない、これが憲法の枠内におさまるギリギリではないかと思っており、多くの憲法学者の皆さんにも維新の案は合憲だとおっしゃっていただいています。
自衛隊がホルムズ海峡まで行って機雷を掃海する例を出しますが、海外での戦闘中の機雷掃海は明らかに武力行使ですし、武力行使を目的として海外に自衛隊を出すということは海外派兵です。これらは憲法でこれまで禁じてきていたことです。
ホルムズ海峡まで行かないというのが我々と政府案の大きな違いであり、わが党の案では日本が武力行使をするのは、日本の周辺であり、日本の国や国民を守るためだけ。
これまでの解釈と唯一違うのは、日本と条約を締結している国の船が、日本を守るために活動しているときに攻撃があった場合は、日本の国への蓋然性が高まるから日本は武力行使できる。これが今までの個別的自衛権より少し広い範囲、ここまでが我々が考える自衛権です。
自衛権以上のことは、憲法改正が必要だと思っています。
Q:安保法案に関して、井坂政調会長はNHKの番組で廃案ではなく修正を求める主旨の発言をされているが、代表は安保法案についてどのように考えているか。
A:もちろん政府案は、我々の対案を一切取り入れなかったので、これは反対です。
Q:修正を求めていくのではなく、廃案でしょうか。
A:国会に法案を出しているということは、政府案を廃案にして、我々の法案を通して欲しいということです。国民の過半数に我が党の案に立って貰いたいということです。
Q:安保法案があれほど国民の反発する中で採決に至ったにもかかわらず、先週末の世論調査で内閣支持率は思ったほど下がらず、一方で野党の支持率が伸びていない現状をどのように考えるか。
A:今の政権に対する批判を我々野党がバラバラの状態であるために受け切れていないことは、深く反省しなければいけないと思います。
野党の再編・結集に向けて、改革新党を目指して頑張っていきたいと思います。


【両院議員総会について】
Q:党内の状況について、両院議員総会の開催要求に必要な人数が集まったとか、水面下で分党要求なども出ているようだが。
A:整理しますと、維新の党の規約では、党運営のことは執行役員会で、国会運営のことは国会議員団でと分けていて、国会議員団の中のルールのひとつとして両院議員総会があります。
今のルールと規約上は、両院議員総会が持っている権限は、あくまで国会運営上のものしかありません。
わが党は党運営に関することを国会議員だけで何か決められるという規定ではないのです。
今後の党の在り方について、両院議員総会で議論をするということであれば、両院議員総会の権限を超えている話です。
会期末ですし、両院議院総会開催の要求も出ていますので、明日、両院議員総会を開催はいたしますが、いただいているような議決をするとか、決議という内容が、両院議員総会の権限の判断を超えているので、そのような議決ができるのかどうかということを今慎重に精査しています。
両院議員総会はあくまで国会運営に係わること、例えば内閣不信任案への対応とか、首班指名の対応とか、法案の賛否とか、国会議員団役員会で結論が出たことに対し所属議員が不満を持った場合、3分の1の要求で両院議員総会を開催し、両院議員総会の過半数で決せられるということ。国会運営の国会に係わることのみが、党本部規約から権限を委任されている状況ですから、党の今後の在り方を両院議員総会で議論や決議をする機関ではないと思っています。
公党ですから、規約に基づいて運営しなければいけませんので、そのような内容なのではないかと思います。


【維新スピリットについて】
Q:大阪系の方がよく使う「維新スピリット」という言葉について、代表はどのように定義しているのか。また、今後の再編で維新スピリットは不可欠だと思うか。
A:いろいろな捉え方があると思いますが、私は維新スピリットは「改革」だと思っています。
改革のマインドというものは、常にどのような形になろうが持っていくことには、皆さん異議はないのではないでしょうか。
統治機構改革というのが、維新結党の時の1丁目1番地です。
大阪都構想から始まった統治機構の改革を全国でやろうと作った政党です。
その改革への思いではないかと思います。


(了)