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国会議員団柿沢未途記者会見

【2015.07.10】柿沢未途幹事長 記者会見


平成27年7月10日(金) 柿沢未途幹事長会見における発言


午前中、安保法制の特別委員会で維新の党の独自案も並行審議をしていただきました。
自民党小野寺元防衛大臣、公明党上田勇議員にご質問いただきました。特に自民党小野寺元防衛大臣の質疑でありますが、非常に質の悪いレッテル貼りの印象を禁じ得ないものでありました。
つまり、個別的自衛権の範囲の拡大を際限なく認めていくと先制攻撃に結びついて過去の戦争のように大変危険なので、維新の党案というのは、そういう拡大解釈の危険がないように、条約に基づいて日本を防衛している他国の軍隊が我が国周辺で武力攻撃を受けた場合と、線引きをしているわけです。
それに比べ政府案の存立危機事態というのは、極めて曖昧かつ拡大解釈の余地が大きい構成要件で、従って油が切れたらホルムズ海峡に出ていける、機雷掃海という武力行使を行うことが出来る、こんな話になってしまっているわけです。
どちらが危険なんだと言えば、政府案の存立危機事態の方が極めて拡大解釈によって、先制攻撃的な武力の行使を行える余地が大きいものです。
加えて、国際法上、集団的自衛権にあたると言われる可能性が高いので国際法違反になるという話をされるのですが、答弁でも申し上げましたが、国連憲章51条に基づいて自衛の措置を講じたということで、国連安保理に報告をする場合、それが個別的自衛権に基づいているか、集団的自衛権に基づいているか、インディビジュアルかコレクティブかということは、そんなこと区別して報告した国は今のところ一つもないということです。
従って、このことが問われて国際法違反という断罪を受ける可能性は絶無に近い。


しかも過去に認められてきた国際法上の個別的自衛権の行使は極めて大きな広い範囲をカバーしている、そういうものであって、日本だけがそれを狭く解釈して、それを乗り越えたら集団的自衛権で罰せられるなどというような印象操作を行うことは、私は言語道断だと思います。
終わったあとに小野次郎安保調査会長とも話をしましたが、自民党も公明党も維新の党案があまりにも完璧すぎて、このくらいしか突くポイントがないのだろうと思いました。
党対党の協議を真摯に行なっていこうという時に、いわば重箱の隅をつつき、しかも安倍総理が野党の質問にレッテル貼りだと何度も繰り返している中で、悪質なレッテル貼りを私たちにするのは極めて残念です。
そして建設的な姿勢では無いと思います。
そのことを今日午前中の自民党小野寺元防衛大臣、また公明党上田議員の質疑において感じましたので、ひと言感想として申し上げておきたいと思います。


安倍総理に対するレッテル貼りを避けたいと思うのであれば、自公の側も建設的な提案だと評価する、我が維新の党の独自案に対して質の悪いレッテル貼りをするのはやめていただきたいと思います。


Q:政府与党は、ありもしないでっち上げの論を持ち出してきてレッテル貼りをしたという理解でよろしいでしょうか。それともこういうことであれば、国際法の専門家を呼んでコメントしてもらうとか、ヒヤリングするようなお考えはあるでしょうか。
A:仰るとおりだと思います。そんな事をいうのであれば、外務省の局長が有権解釈では無いといってコメントをすることに依拠するのではなくて、国際法の専門家や、あるいは国際司法裁判所の判例等に通じている方をお招きして参考人質疑等を行なったらどうかと思います。
この際、国際法の専門家や、国際社会において自衛権の行使、個別的・集団的こうしたことについて、事例を豊富に知っている方をお招きして、この特別委員会で国民が見ている前で参考人質疑を行うのは大変有意義なことだと思います。
今の提案を取り入れて下地理事に理事会で言っていただこうと思います。


Q:今の発言は、党対党の協議をやっている中で、こういった態度は真摯ではないということだと思いますが、今後の協議に与える影響というのは、どうお考えでしょうか。
A:私たちからお願いして始まった協議ですから、それとは切り分けて真摯に、前向きに、積極的に対応してきたいと思います。
その場で、政府案が如何に国民が不安視していて、専門家が疑問を投げかけているのか。存立危機事態の構成要件の曖昧さ。拡大解釈の余地。先ほど今井政調会長が言ったとおりですが、こういった点について私たちからも指摘をさせていただいて、自民党・公明党の側に受け入れを迫っていきたいと思います。


Q:受け入れを迫っていきたいとのことですが、仮に平行線に終わった場合はどうでしょうか。
A:水面下で今、自民党から2回目の協議のやり方について打診が来ています。今井政調会長の会見の最中に私のところに政調の事務局から電話が入りました。
その打診の仕方をみていると、自民党も公明党も本気です。ですから木で鼻をくくったようなものの言い方をお互いがして、また平行線ということにならない可能性もあると思っています。
そういう意味では、与党側、自公側のこの協議に熱の入った姿勢を感じられるような打診をいただいております。


Q:本気というのはどの辺りから感じられるのでしょうか。
A:それは今の打診の段階で、具体的に語れませんけれども、そういうふうに感じました。
(了)