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国会議員団松野頼久記者会見

【2015.06.25】松野頼久代表 定例記者会見


平成27年6月25日 松野頼久代表会見における発言


【60日ルールが使われるかどうか】
Q:60日ルールを使わないという件ですが、昨日の馬場国対委員長の会見では「意思確認をした」とそういう発言をされたとのことですが、今日の朝日新聞を見ると「現時点では」という留保がついているのですが。
月曜日の柿沢幹事長の会見では「60日ルールを使わないという意思確認をしない限り、審理拒否も有り得る」とおっしゃった事からすると、全然意思確認にはなっていないのではないでしょうか。
現時点では使わなくても、将来国会で使う事は結構有り得るという事ですから、その点については、どうお考えでしょうか。
A:それは、あくまで今は仮定の話ですから、採決の日を見れば、自ずから分かってくる事ではないかと思います。
やはり我々が今見ているのは、これだけ審議をして、政府が答弁をすればするほど、この法案の中身がよく分からないという人の数が世論調査では上がってきているということです。
政府は説明不足であると言う数字が、逆に上がってきているという状況を見れば、やはり国民の理解というものは大事なのではないでしょうか。
ですから、そういう事も総合的に含めて、いつ与党が採決をしてくるのかという事をみて、我々は判断をせざるを得ないではないでしょうか。


Q:7月30日前に採決したら、60日ルールは使うと。
A:それは、分かりません。
そこまで、どれだけ丁寧な説明をしっかりしていくのかという事だと思います。
最終的に60日ルールを使うか使わないかというのは、与党の判断ですから。


【政府の説明のあり方について】
Q:丁寧に説明していくかどうかという事につきまして、代表がおっしゃいましたが、安保法制についての先般の説明に対してでしょうか。
A:そうです。


Q:これは、いくら時間をかけようが、黒を白と言いくるめている、違憲を合憲に言いくるめているだけであって、いくら説明しても丁寧な説明にはならないと思うのですが。
A:凄く答弁をぼかしているところがあるじゃないですか、たくさん。
だから、そういう事ではなくて、例えばリスクの話にしても、当然、活動範囲が広がればリスクは高まるわけじゃないですか。
こういう軍事行動だけではなくて、一般的にその他の行動でも同じですが、やはり、そういうところをちゃんと正面から国民に説明できるような、そういう答弁を求めたいと思います。


Q:正面から説明すると、違憲性がますます上がりますよね。
A:そこは手直しするところは手直しする必要があるのではないでしょうか。
我々は、申し上げているように、憲法の範囲ぎりぎり、どこまで活動できるかという事を考えながら、今、独自案というものを作ってます。
当然、今の憲法がある限りは、憲法に縛られるわけですから。
改正するなら別ですよ。
当然、憲法という国の最高法規の中で、法整備をするというのは当たり前の話ですから、もし明らかに飛び出しているという事があるとすれば、そこは手直しする必要があると思います。


【維新の党の安保法制独自案について】
Q:安保法制の維新の党独自案ですが、現時点での正式決定までのスケジュール感と、国会提出の是非についてお聞かせください。
A:今週一杯くらいで作業をして貰いたいという事はお願いしています。


Q:という事は、学者さんにいろいろ見ていただいたりとかいう事も含めて、今週いっぱいまでやってということでしょうか。
A:そうですね。来週くらいには作ったほうがいいのかなと思います。
ただ絶対に来週という事もないんですよね、三か月延長したわけですから。


Q:最終的に目指すという部分は変わらない。
A:目指している事は、変わりないです。


Q:国会に出すかどうかについては、まだ今は。
A:まだ、これから考えます。


Q:国会提出の是非にも関わるのですが、23日に沖縄で橋下最高顧問と会談されましたが、我々聞いているところでは、橋下最高顧問から国会提出すべきだという事があり、また代表選規則に関して一人一票を持つという事を要求されたという事ですが、それ以外の事を含め、どういうやり取りがあったのでしょうか。
A:個別のやり取りは割愛させていただきますが、今の二つの点についてはそういう話はありました。


Q:代表から、その場で何か回答をされたりとかは。
A:代表選挙に関しては、今それぞれの部署で作業をしてくれているので、党内の意見を聞いて、最終的に固めたいと申し上げました。
国会に出す出さないは、これから考えたいと。


Q:安保法制独自案の国会提出に関して、出さないというお考えもあると。そのあたりについて詳しくお願いできればと思います。
A:いわゆる採決に応ずる「だし」だけとられてもしょうがないですよね。「だし」にされても、今回の場合はね。
やはりこれだけ国民世論の中で反対をしている人が多い中で、例えば派遣法、これは前にも申し上げましたが、我々は反対したんです。
でも国会に出て反対をしたら、どうも政府寄りじゃないかという報道をされたのでね、どうも掴み合いしないと反対だと分かって貰えないようなイメージになるという過去の前例もありますので、採決にまた応じて、堂々と普通の感覚で反対をしたならば、また政府にすり寄ったと書かれるんじゃないかと、そういう報道をされるんじゃないかと。
本来であれば、議会制民主主義の中できちんと対案を示して、その対案に対して賛成したり反対したり、どうも最近の報道をみると、採決に応じただけで政府にすり寄ったやの報道をされますので、そういう事も総合的にかんがみて、今どうしたらいいかという事を考えております。
ただ掴み合いをする事は、決して議会の中でいい事だとは思わないです。
でも掴み合いしないと反対の意思が伝わらないやの報道が、たくさんあったので、そういう事も今、総合的に考えているという事です。


Q:先般の参考人の坂田さんと滝沢先生の議論ですが、滝沢さんは結構、示唆的だったと思うのですが、逆に坂田さんのおっしゃってる事は、維新とほとんど変わらないとおもったのですが。
A:我々の基本路線としては、我が国を武力行使をするのは、我が国の国民および領土に攻撃が及んだ場合という事で、ひとつのコンセプトとしています。
あとは、我が国を防衛するための外国船ならびに外国軍が攻撃をされた場合に、我々の我が国に対しての攻撃の蓋然性が強まったと見るか見ないかというところが、ぎりぎりの線ではないかなと思います。
ただ2013年の答弁で、それは我が国に対する攻撃とみなす蓋然性が高まったという判断ができるのではないかという政府・法制局の答弁があるとも聞いてますので、そのへんが、ぎりぎりの線なのかなと思ってます。
その中で今、独自案というものを考えているということです。


Q:維新の独自案ですが、沖縄の会合では、採決には当然応じるべきだという話があったようですが、その件についてどうでしょうか。
A:さきほど申し上げたように、これから考えたいと。


Q:橋下さんから、そういう言葉はあったという事でしょうか。
A:橋下さんか松井さんかは忘れましたが、外から見ているとそう思われるのでしょう。
当然、議会制民主主義の中で、出て堂々と反対・賛成を述べるという事は筋論だと思います。
ただそれだと、どうも政府に寄ったとか、そういう形に報道される事も事実ですから、そのへんも総合的に判断して、ぎりぎりの段階で判断したいと思っています。


Q:維新の党は、身を切る改革の法案とか、成立の見込みもない法案もあえて出してきていますが、なぜ安保法案だけまとめても出さないのかという疑問が有権者の中から出てくると思うのですが、その点についてはいかがでしょうか。
A:さきほど申し上げたように、我々は派遣法ではっきり反対しましたが、出席をした事によって政府にすり寄ったかのような報道がずいぶん出てきました。
ですから今回の安保法制も同じ路線かなと思っていまして、そういう事も総合的に判断して決めたいと思ってます。


Q:独自案の関係で、領域警備法について民主党側から、民主党案に近いとか、民主党がオリジナルじゃないかという話はありましたか。
A:どちらがオリジナルなのかは、分かりませんけれども、ある意味、共同的な作業をしていたというのも聞いていますので、そのへんどうするのかこれから考えたいと思います。
ただ民主党は国会に出すんですかね。民主党も同じように悩んでると思いますよ。国会に出すか出さないか。


【ホルムズ海峡等の視察について】
Q:ホルムズ海峡への視察で、非公式で打診があったという話があったのですが、それについては、どうお考えでしょうか。
会期を延長したので、現地をきちんと見て本当に安全保障環境が変わってるかどうかを含めて委員会で視察をしてからもう一回法案の内容について審議するという話が。
A:いいのではないですか。現地見て審議するというのはいいと思いますよ。


Q:南スーダンについても、自衛隊が派遣されて、それ自体は違憲ではないが、伊勢崎賢治教授が住民防護がメインの目的になっていて、武装勢力が追っかけてきたら戦闘状態になるという、今でさえ違憲状態だというのが南スーダンだと。
例えばホルムズ海峡に加えて南スーダンに行って現状をまず見るという事については、いかがでしょうか。
A:そういう事です。どんどん見るべきだと思います。
ホルムズ海峡も、迂回路がないと言われてるが迂回路もあるという話もありますし。
ただ本当にホルムズ海峡に機雷を撒かれて、我が国の存立が脅かされる事態って本当にあるのでしょうか。なにか机上の空論のような気がしますけどね。
ましてや食糧庫が空になったみたいな答弁もあったように聞いていますが、ホルムズ海峡経由の食糧が、いったい日本のどれくらいを占めてるのかなど。
現地見たほうがいいと思いますよ。
どうも今、机上の空論になってますので、現地を見て議論した方が良いと思います。
本当にホルムズ海峡に機雷が撒かれる事が、日本に対する武力攻撃である可能性って、いきなり次の日に機雷を撒かれるわけではないので。
それまでの間に実際は、外交的なつば迫り合いがあり、緊張が高まり、何らかの日本に対しての攻撃であれば何らかの日本に要求があるとか、ってこれ当たり前の話じゃないですか。
どうも聞いてると、明日機雷を撒かれたら日本の存在・存立が危ぶまれて、石油が半年しか備蓄されてないから大変だ、みたいな議論がされていますが、そこまでいくのに何年か、外交的な摩擦があり、それがだんだん高まり、そして何らかの日本に対する要求がありって事が行われるのが、実際なのではないかと思いますので、どうも机上の空論のような議論が国会でされてる事を鑑みれば、やはり現地を見て実態に合わせた議論が必要なのかなという気はしてます。


【ホルムズ海峡での機雷掃海について】
Q:まず撒くという事は、相当確率として低いですよね。だから、そこから国会で議論されたらいいんじゃないでしょうか。
A:そうですね。


Q:自民党の憲法改正の議論を見ても、明日襲ってきたらどうするんだって、ではやはり必要だって事になりますが。
A:ないですよね、明日襲ってくるかとか。


Q:明日襲ってくるよりも、個別的自衛権で対応できるんですよ。
A:武器使用と武力行使は違いますから。
そこで例えば、警戒している船が偶発的にバンっていく可能性は、武力行使ではなくて、あくまで武器使用ですからね。
明日機雷が撒かれるって事はないと思います。外交的ないろいろな摩擦が起こり、それも何か月か、もっというと何年かそういうつば迫り合いがあり、緊張感が高まっていくのが現実じゃないでしょうか。


Q:対イラン外交は日本外交の最大の誤算ですからね。
A:はい。非常に机上の空論の議論が行われてるんじゃないかなと思います。
明日機雷がバッと撒かれる事は国際社会の中でないと思います。


Q:軍事的にも。
A:はい。


【野党再編について】
Q:昨日、民主党の細野政調会長と会合されたという聞いていますが、その中で、いわゆる野党再編の話についてあったのか、また野党再編に関していろいろな考え方があると思うのですが、代表は現時点ではどのようにお考えでしょうか。
A:昨日、細野政調会長とだけ会談したわけではなくて、同期がお祝いをしてくれている会ですから、特に何か政局的な話が出たわけではありません。
ずっと野党再編と言ってるのは、当然の事ながら、民主党と維新の党が合併しても国民の理解は得られないだろうと。
それよりも、ひとつの旗の下に自民党に代わり得る勢力を結集するという形の想像をしているので、それはずっと一貫して皆さんに言ってるところです。


Q:100人の再編とおっしゃっている。
A:100人以上


Q:そこは、年内にという話は。
A:目指すべきだっていう事を言ってるんですよね。


Q:昨日の会合では、そういう持論は、お話されたのでしょうか。
A:そういう事を言う人もいれば、そうじゃない人もいる。


Q:代表がおっしゃったわけではなく。
A:僕が言ったわけではありません。...同期会ですから。


【代表選挙における有権者票数について】
Q:沖縄で代表選規則の話が出たという事ですが、橋下最高顧問は、国会議員・地方議員含めて、一般党員も一票入れさせたらどうだろうとおっしゃっていましたが、そのあたりの考え方というのは、代表ご自身、立場上言いにくいのかもしれないですが、この考え方についてはどう思われますか。
A:基本的に、候補者になる可能性は無きにしも非ずなので。
出るか出ないか分かりませんよ、だけど無きにしも非ずなんで、このルールに関して今まで意見を全く言うべきではないと思って意見は言っていません。
ただ、橋下代表のおっしゃる首相公選制を目指す政党なんだから全員党員含めて一票でやってみるというのは、僕は一考に値する非常に面白い案だと思いますね。
今までそういう事をやった政党はありません。
ですから、国会議員も地方議員も一般党員も含めて一票というのは僕は面白いと思います。


Q:これは、旧日本維新の会の時に確か最初橋下さんがそのようにおっしゃったものの最終的に規約の通った時は国会議員と地方議員だけが投票できると。
そのあたりの精神というのを維新の党としてきちんと引き継ぐという意味でも、そういうところを知らしていったほうがいいとお考えでしょうか。
A:一般党員まで含めて一票というのは、面白いと思います。
国会議員も地方議員も一般党員もみんなフラットだという考え方は非常に面白いと思います。
首相公選制を我々は訴えているわけですから、正に首相公選制の政党モデルだと。
非常に面白いと思います。
ただどちらのルールがいいか、今まで積み上げてきた人たち、議論をしてくれた人たちもいれば、そういう意見もあり、党内でみんなで決めればいいと思います。
自分はそういう立場ですから、全くどっちがいいという意見を言うつもりはありません。みんなが決めた事に従います。


Q:いつまでに代表選規則を決めるというのは。
A:分かりません。でも、そんなに時間はないんじゃないかと思います。


【橋下最高顧問による意見発信について】
Q:橋下最高顧問が、ここにきて急に安保法制について発言された理由についてですが、大阪都構想の投開票日の会見で原発再稼働を邁進する安倍政権を批判しないのかという質問をしたら、国民の奴隷ではないという事で、国政への関与を否定されたのですが、安保法制について発言されたという事は、原発再稼働についても、かつて野田政権を倒すのと似たようなことをおっしゃるのかどうか、そのへんについては何かお聞きになってますでしょうか。
A:それは分かりません。最高顧問に聞いてみてください。
ただ、自分は国民としてという事もおっしゃってましたので。
我が党としては最高顧問ですから、当然意見を言っていただいて結構です。
どんどん意見を言っていただきたいと思ってます。


Q:安保法制について急に発言を始めた理由は、何かおっしゃっていますか。
A:最高顧問として我が党の考え方に意見を言うのは、いいのではないでしょうか。最高顧問なんですから。
やはりどこの民間企業でも、顧問なり、最高顧問なり、相談役という方は、党なり会社なりのここ一番の大きな決定事項の時にご意見を言われるんじゃないでしょうか。


Q:今日も大阪の方で、関電の株主総会に大阪市の代理で弁護士が出席して、脱・原発の事を発言してると聞いてますので、これから橋下最高顧問は、原発再稼働反対についても発信する可能性があるというか、期待しても宜しいんでしょうか。
A:分かりません。それは、最高顧問に聞いてみてください。
ただ、今は大阪市長という立場でね、関電の株主であるという立場ですから、当然、何か発信される事は、当たり前じゃないかなと思います。今はまだ市長ですから。


Q:先ほどの一票の話で、地方議員の方も結構いろいろな意見を言われていると聞いているのですが、そういった方々のご意見もやはり代表としては重視されるのでしょうか。
A:いろんな方の意見をとり入れて、党というのは国会議員もいれば、地方議員もいれば、党員もいるわけですから、いろいろな立場の方の意見を聞いて、総合的にまとめて貰えればいいかなと思ってます。


Q:安保法制の話は江田代表からいろいろお話を聞いてたのですが、忠実な議論されてましたが、江田さんと松野さんと、新旧の代表ですが、どんな話をしていて、今度の新しい法案を作ったりして、江田さんは、どんなふうにおっしゃってるのか。また橋下さんとの意見の食い違いとか、考え方の違いとかありますか。
A:いや、全くそこはないのではないでしょうか。
江田代表もうちの案に対して非常に理解を示してくれてると思います。
全くそこは齟齬はないんじゃないですかね。


Q:代表選ですが、今のところ9月に実施したいという方向ですが、ただ一方で会期中という事もあるかと思います。そうすると代表選を、ずらすという可能性もあるのでしょうか。
A:あると思います。


Q:そうすると代表の任期が、どういう手続きか分かりませんが、伸ばした上で例えば10月とか11月にやるというような可能性はあるでしょうか。
A:可能性もあるんじゃないですか。
特に首相公選制的な党員も巻き込んだ選挙にするならば、きちんと演説会をしたりとか、そういう事も考え得るんではないでしょうか。
そうすると、やはり会期中は、あんまり好ましくはないですよね。


Q:先ほどのお話と被ってしまうかもしれませんが、橋下最高顧問がこの間いろいろとツイッターも含めて発信をしまくって、代表と橋下最高顧問がお会いされた時に「最高顧問を辞める。その代わり自由な発言をさせてくれ」という一連のくだりがありましたよね。どんどん、いろんな事言い出して党内に亀裂とまでいかないけれども、ギクシャクしたり、そういう事はないでしょうか。
A:ないと思います。
どんどん言っていただいたほうがいいと思いますね、最高顧問なんですから。


Q:なぜ、そういう発信をするのでしょうか。
A:それは分かりません。ご本人に聞いてみてください。
最高顧問の立場で、松井顧問も同じですが、松井顧問、橋下最高顧問が、いろいろな発言をされる事は大いに結構です。
どんどん言ってもらったほうがいいです。そのために最高顧問・顧問をお願いしてるわけですから。
(了)